2011年6月16日木曜日

柑橘類の文化誌
























ピエール ラスロー (著), Pierre Laszlo (原著)
寺町 朋子 (翻訳)

一灯舎 (2010/09)


 ミカンやレモン、オレンジ、ライム等の柑橘類は中国で初めて栽培され、長い旅を経てヨーロッパ、南北アメリカに伝わった。
 日本人にも食品や飲料、香料として親しまれ、品種改良が進んでいる。

 本書は、柑橘類が世界に広がっていった歴史を中心として、オレンジをはじめとする柑橘類の魅力をさまざまな角度から紹介している。柑橘類に含まれている成分に関する科学的な話題(ビタミンや糖類、香りや色を決める物質、果皮に含まれる精油、調理の際に見られる化学反応など)や、柑橘類が貴重だった中世の人々にとってそれはどのような意味合いを持っていたのか、冷害や干ばつへの対応、品種改良、需要の拡大、柑橘類と絵画や文学、行事との文化的な関係、などのさまざまな話題が幅広く取り上げられている。そして、そのなかに著者自身の柑橘類にかかわるエピソードや柑橘類を使ったレシピが盛りこまれている。単なる解説書とは異なり、料理好きな方も含めて柑橘類を丸ごと楽しめる内容となっている


内容(「BOOK」データベースより)